ISBNの謎、バーコードのついていない本は何故買取できないのかを探る

最終更新日 2022年9月7日

古本のネット買取店の公式ページに、「買取できない商品」の注意書きにこのような記載をされているのを見たことがあるのではないでしょうか。

・バーコードやISBNのついていない本など


しかし、これを読んでも「 バーコード・ISBNってそもそも何?」「バーコードがない本なんてあるの?」と意味していることがよく分からない人もいると思います。

そこでここでは、「バーコード・ISBNって何?」「なんでバーコードのない本は売れないの?」「そもそもバーコードがある意味とは?」について説明していきます。

 

バーコードのない本ってどんな本?

手元にある本の裏側を見てみると、バーコードや数字が記載されていると思います。

これは、JANコードやISBNコードなどと呼ばれるもので、現在書店に並んでいる本のほとんどに付いています。
なかにはJANコードやISBNコードが付いていない本もありますが、残念ながらそういった本の多くは古本買取店では取り扱いの対象になっていません。

ISBN  aaa – b – cc – dddddd – e

aaa = 最初の3ケタは978もしくは979と決まっています。
b = 言語圏の数値で、日本語は4となります。
cc = 出版社記号
dddddd = 書名記号
e = チェックデジット(読み取り時に間違いがないかどうかを確認するための数値です)

上記の画像の場合、978は固定 4は日本 16は文藝春秋 791166は作品名 9はチェックデジット
ISBNコードはきちんとした法則性があり、慣れている方であればコードを見るだけでどこの出版社から出ているか分かるようになります。

では、JANコードやISBNコードの付いていない本とは一体どういう本なのでしょうか?

1980年以前にはコードがついていない!

1980年以前に発売された古書にはJANコードやISBNコードは付いていません。
まだこういったコードを使って本を判別するというルールが設けられていなかった時代に発売された本ということになります。
そして、古書以外にも同人雑誌や自費出版の本にもJANコードやISBNコードが付いていないことがあります。

本にバーコードがついている意味は?

そもそもなぜ、JANコードやISBNコードがつけられるようになったのでしょう?

・JANコードは、本の裏側に印刷されているバーコードのこと

・ISBNコードは、本の裏側に記載されている数字とハイフンの羅列のこと

JANコードをバーコードスキャナーで読み取ることで、「どの事業所が出版したか」「どの本か」を識別することができます。
JANコード・ISBNコードは共に、一つとして同じものがなく、それぞれの本が識別できるようにされているのです。
これによって在庫管理もしやすいというわけです!


 

バーコードがない本はどうして買取できないの?

バーコードやISBNコードが無い本は、どうして買取不可になってしまうのでしょうか?
その理由は2つあげられます。

①在庫管理がしにくいこと

同じコードが付いている本は1冊も無いので、書店や古本屋で在庫チェックをお願いするとすぐに確認してくれます。
ネットの買取店でも同じように、バーコードやISBNコードを在庫管理に使っていることがあります。
つまり、バーコードやISBNコードは無い本は、他の本と同じように在庫管理ができないため、ネットショップで買取不可となってしまうのです。

②需要が無い

バーコードやISBNコードが無い本とは、つまり1980年以前に発売された古い本か、同人雑誌、自費出版の本ということになります。
ネットの買取店では、同人雑誌や自費出版の本はもともと買取対象外のところがほとんどですし、新しい本のほうが価値が高いと査定されます。

まとめ

今では、なかなかバーコードやISBNコードが付いていない本を見かけることはないと思いますが、万が一コードのない本が奥底から出てきた時のためにも知っていて良いかと思います。

買取業者の中でも、JANコードやISBNコードが無い本が買取可能なところや、古書をしっかり査定してくれるところがあるので、一度査定を依頼してみましょう。